説明
【 作品の生い立ちとコンセプト 】
新作を考えて模索しながら散歩に出かけると、
過去の時間に包まれるような感覚に襲われました。
それから「時間」について考えるようになりました。
『私たちが幼い頃から学んで来た、1分は60秒という感覚は、
人間が共同生活する為に、人間が定義したものにすぎない。
本当は、場所や時間によって、それぞれ時間の進むスピードは違うのではないだろうか？』
と考え始めました。
これまで、旅の風景画シリーズに「現地の時間を組み込む」という感覚で、
新聞をコラージュしていたのですが、
その部分を時空の違うものだと仮定すると、
私たちが視覚では見えていない、時間の風景が見えて来ました。
コラージュで定義した時間の模様
時間からしたら、
私たちの風景は作品に示すように、単なる白い無地の模様と同じような物かもしれない。
様々な時間
早い遅い、過去未来、様々な時間は、同じ時、同じ空間に混在しているかもしれない。
そのようなコンセプトで、このシリーズを作成しました。
